倚天屠龍記《金庸》(徳間文庫)
射雕英雄伝(全5冊)神雕剣侠(全5冊)に継ぐ《射雕三部作》の完結篇『倚天屠龍記』全5冊
それぞれの作品は登場人物にダブリがあり、世界観を共有してはいるが、世代が替わっており、独立した物語。
倚天屠龍記は天下制覇の証となる伝説の宝刀「倚天剣」と「屠龍刀」の争奪を巡る大スペクタクル。
この《射雕三部作》に限らず金庸の描くものというのは、つまり善と悪(この作品で言えば「正」と「邪」)は常に相対的なもので絶対的なものではない…ということではないだろうか?
正派・邪派。さらにそれぞれの派内での門・派の中で覇権を争うのは皆自分たちが正当である事を主張する訳だが、その差違は実は瑣末なことであったりする。
主人公はその正派・邪派の間で悩み揺らめく。
「中華思想の国」「社会主義の国」において時の多数派の言に意義を唱えるこのような作品が発表され、大衆の絶賛を浴びたというのは、なかなかにすごいことだと思う。
思えば「三国志」も「水滸伝」も中華思想とは相容れない物語な訳だが。
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コメント
くるくる回りますね
投稿: えむ | 2008.06.20 00:08